- 2026年10月16日
クレアチンサプリは腎機能を悪化させるのか
腎機能評価には血清クレアチニンを使用します。血清クレアチニンはクレアチンから作られますので、クレアチンサプリを使用すると血清クレアチニンが増えて腎機能は悪くなるのでしょうか。結論はNo、腎機能は原則として悪化しません。
腎機能評価に血清クレアチニンが使用されるのは産生量が一定で変動が少ないこと、腎臓で濾過されてその後再吸収・分泌が少ないことなどの特徴があるためで、血清クレアチニンと性別・年齢から計算したeGFRで腎機能を推定します。eGFRのeはestimated:推定の略です。
コンドロイチンやグルコサミンのサプリをとれば膝が良くなるという広告をよく目にしますが、それらは吸収時に分解されますしその後膝関節に行くとは限らず、基本的に効果がないと言われています。クレアチンサプリを摂取するとクレアチニンにまでなるのかな?と思っていたのですが、以下の論文をみるとクレアチンサプリ摂取で血清クレアチニンが上昇するようです。
クレアチンサプリ摂取で血清クレアチニンは上昇(悪化)しますので、それから計算するeGFRは当然低下(悪化)します。しかしそれ以外の腎障害マーカーは上昇しておらず、単にクレアチン摂取で血清クレアチニンが上昇しているだけの可能性が高いとの結論です。腎機能は悪くなっていないのに、推定式の元になる血清クレアチニンが上がっているだけです。
血清クレアチニン上昇で来院される患者さんで、クレアチンサプリメントを摂取している人は時々います。各種検査の結果、腎機能に問題ないことを確認して「今後クレアチンはやめたほうがいいですか?」と聞かれますが「やめる必要はない」と答えています。腎機能低下のある人では蛋白制限を行うことがありますが、腎機能正常であれば制限する必要はありません。
なかにはクレアチンサプリを内服していて本当に腎機能が悪い人もいます。そういった人は今後腎機能障害が進行しないよう注意してみていく必要があります。血清クレアチニンが高いと言われたら、一度腎臓専門医に評価してもらってください。