• 2026年6月25日

腎性貧血とは

腎臓はエリスロポエチンという造血ホルモンを作っており、腎機能が低下するとエリスロポエチンの量が減り、貧血となります。eGFR 40程度から腎性貧血の可能性があり、eGFR 30未満であれば腎性貧血はあると思っても良いでしょう。しかし治療が必要かどうかは別問題です。

先日も書いたように、まずは腎性貧血以外の原因除外が必要です。多いのは出血や鉄欠乏です。

炎症があるとエリスロポエチンの効果が弱まりますので、元々腎性貧血の素因があった腎機能低下患者が肺炎などの合併症を起こすと貧血がひどくなることがあります。まずは炎症源となる疾患のコントロールを行い、エリスロポエチンを増やす薬を使用することもあります。しかし即効性はないので急なひどい貧血の場合は輸血も考慮しなければなりません。

慢性の貧血であれば治療を急ぐ必要はありません。ガイドライン上はヘモグロビン(Hb) 9g/dL程度までは症状がなければ経過観察可能となっています。腎性貧血以外の原因を精査治療したあとでも貧血がある場合は、エリスロポエチンを増やす薬を検討します。

薬にはエリスロポエチン自体を補充する注射製剤と、体内のエリスロポエチン産生量を増やす内服薬があります。それぞれメリットデメリットがあり、適応かどうかは慎重に判断します。貧血を良くすればするほど良いわけではなく、Hb 13g/dLを超える程上げてしまうと血液がドロドロになり、高血圧や血栓症のリスクが上がります。決して安い薬でもないため、必要な最低限の量でコントロールすることが肝心です。

腎臓専門医が薬の適応か、どんな検査をしたほうが良いか、量は合っているかなど判断しますので、お気軽にご相談ください。

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