- 2026年8月18日
ネフローゼ症候群とは
尿蛋白は腎臓を傷つけながら出て行くので、長期的に見ると腎機能障害は進行していきます。多くの場合は1日1g以下程度ですが、病気によっては1日に10g以上の蛋白尿が出ることもあります。体内で蛋白を作っているのですが、それ以上の蛋白尿が出ると血液中の蛋白量が低下します。その状態をネフローゼ症候群と言います。
蛋白は血管内に水を引き寄せる作用があるため、その量が低下すると血管の外に水が漏れてしまいます。また、蛋白尿が出ることで体に水を溜め込もうとホルモンが働きます。溜まった水は血管から漏れていき、むくみ(浮腫)となります。血管の中は脱水気味で血は固まりやすくなりますし、尿蛋白には血栓を溶かす蛋白も出て行くのでより血が固まりやすくなります。感染防御の働きをする蛋白も低下するため感染症にもかかりやすくなります。
ネフローゼ症候群は体がむくむだけでなく血栓症(心筋梗塞や脳梗塞、脚の血栓症など)、感染症、高血圧、腎機能低下など多彩な合併症を引き起こします。そのためのんびり治療するのではなく、入院して原因精査や合併症を起こさないような治療が必要になります。
とは言っても診察次第では少し待てる、救急車で総合病院への搬送が必要など判断することはあります。これはしっかり経験を積んだ腎臓専門医であれば判断できます。尿蛋白が出ている場合、ネフローゼ症候群ではないか、次にどう診療したら良いか、お困りの場合は腎臓専門医にご相談ください。