• 2026年8月14日
  • 2026年8月13日

糖尿病性腎症進行予防薬 その4

糖尿病性腎症進行予防薬は代表的なものが4つあり、4つの柱と最近言われています。最後に紹介するのはフィネレノンという薬です。商品名はケレンディアです。

高血圧はレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系というホルモンが過剰に作用することが一因となっています。糖尿病性腎症進行予防薬その1でお話したARBやACE阻害薬という降圧薬もこれらの働きを抑えます。基本的にこれらは良いことをしないので遮断したほうが良いと考えてもらって構いません。血圧を上げるだけでなく心不全を惹起したり腎障害を進行させたりもします。

レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系は最終的にアルドステロンが作られ、アルドステロンも悪さをします。その作用を抑える薬は昔からありました。しかし性ホルモンに影響を与えるため、女性化乳房・勃起不全、月経異常等があり使いづらい面もありました。

そこで性ホルモンに影響を及ぼさない、2019年にフィネレノンとは別の薬が登場しました。当初は腎機能障害進行予防作用に大きく期待したのですがこれといった研究結果が示されず非常にがっかりしたのを覚えています。その後2022年にフィネレノンが発売となりました。

しかし適応が高血圧症や慢性腎臓病ではなく、「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病」という適応を絞った承認でした。しかしこれまでアルドステロンをターゲットにした糖尿病性腎症進行予防薬がなかったため、使える薬が増えてとても嬉しく感じました。

以上が糖尿病性腎症進行予防薬その4です。現在は使える薬が増えて治療成績が良くなりました。しかし全て投与すれば良いというものではありませんので、個々人に応じて調整は必要です。慢性腎臓病があれば腎臓専門医に相談しましょう。

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